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表紙:住基ネットを議論することで<br>何がみえてくるか?
2005年8月27〜28日、大阪・吹田市で開かれた「反住基ネット サマーセッションin関西」における「セッション(2) 電子政府・電子自治体の現在と未来」のための予備討論を西邑の責任でまとめて同セッションで報告したもの。
 「反住基ネットサマーセッション」セッションは、藤本一男さんの講演「行政における個人情報運用の『主権者モデル』」を受けて行われた。あわせて、サマーセッションの西邑レポート(「苦悶する自治体と職員」)も参照していただければ幸いです。
住基ネットを議論することで
何がみえてくるか?
電子政府・電子自治体の現在と未来
プレセッションレポート
スライドスタート
 スライド:20ページ/最大の画像ファイル:133kバイト
Summary
 市議会多数の反対のため住基ネット関連予算が凍結されて住基ネットへの接続が長期間できなかった東京・国分寺市は、その後「市長の専権事項」として予算を執行するという変則的な経過をたどって「住基ネット」に接続した。長期にわたる議会と市(職員)の間の緊張関係は、同市職員の「電子自治体」(自治体のIT導入)に対する強い関心と意識変化を引き出したという。電子自治体担当職員は、「何かをやりたい。そのために専門家はいらないが、やる気のある若手がほしい」と語る。
 しかしこの経過を市民運動や地域住民の側から見ると、「市民運動(反対運動)は、『自治体をどうする』を議論していない」ことがわかる。同時に、自治体は「IT導入はさけられない」と認識しているが「ITで何をやるか?」は考えることができていない(前出国分寺市職員の発言)。
 この「自治体へのIT導入:電子自治体構築」における思考停止には、自治体に対する国の強い影響力(支配力)が働いているだろう。国にも自治体にも「ITを使って『自治分権化』を推進する」という発想はなく、電子政府・電子自治体の構造は強い中央集権を前提とする「新・明治政府」をめざしているように見える。そこには民間において進められてきたドラスティックな「業務の転換」は存在していない。
 「電子自治体が問題なのではなく、それ以前に『自治体』が問題だ」という視点に立てば、私たちには、国が指導する「モデル」ではない「電子自治体のモデル」がどうしても必要だ。しかしそのような構想は(思考停止状態を強いられている)自治体職員からは生まれない。だとすれば、「ITを使ってこうやれば、こういうことができる」ことを自治体職員に示すことは、地域住民と地域社会の課題なのだ。
 
 この「プレセッション」は藤本さんと国分寺市議の亀倉順子さんおよび西邑の3人によって、8月8日東京都内で行われました。本スライドとそのサマリーは西邑の責任で私見としてまとめたものです。

もくじ
1  住基ネットを議論することで何がみえてくるか?
2  プレセッションのスタートライン
3  国分寺市の経過(議会)
4  国分寺市の経過(職員側の意識の変化)
5  住基ネットを議論するほんとのメリット
6  「官治集権から自治分権へ」
7  「官治集権から自治分権へ」(2)
8  中央集中から水平分散へ
9  みえてきたもの
10  「自治体構想」は、議論されていない
11  IT導入は「さけられない」:行政の理解
12  電子政府・電子自治体の構造は「新・明治政府」をめざしている
13  ディスカッションの方向性・展開
14  「地方分権」vs「垂直分権」へ
15  電子自治体と「住民参加」
16  電子自治体と「地域コミュニティの活性化」
17  まとめ
18  「電子自治体」が問題なのではない 自治体そのものが問題なんだ
19  「国のねらい」に抗していく自治体の力
20  信頼関係をどうやって作るか

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